さんすうの基礎を「計算力」だと思われている保護者もいますが、「計算力」を鍛えるまえに、しっかり身につけておかなければならない「基礎」があるということに注目し開発したのが「基礎学習」シリーズです。
なかでも「文章題」シリーズは、さんすうの「ことば」(用語)の習得を重視した教材です。
この教材開発を手掛けた30年前、学習についていけない「落ちこぼれ」の話題がありましたが、どうしたらいいのかの解決策は見つかりませんでした。今もそうです。小1プロブレムという言葉も出てきました。
わたしたちは、さんすうの「ことば」の理解不足に原因があるのではないかと問題意識を持ちました。小学校1年生で身につけるさんすうの用語の数は200以上あり(昭和26年の算数指導要領)それをしっかり理解していない子どもが多いことが分かったからです。
学習開始の対象を年長からとしました。
さんすう教科につなげるための用語をじっくり学習するためには、年長児からが最適だと考えたからです。
ただ前提として、ひらがなが読めることが必要になるので、ひらがなを覚える関連教材(よみかたえほん)も開発しています。
初めは数える問題を中心に、算数の用語を多数使用した問題プリント集となっています。年長児のプリントだけで56枚、1年生以降になると各学年100枚以上のプリントになります。
年長時には算数の用語に多数触れることで数の概念を身につけます。そして1年生になると、文章から立式ができるための導入の問題を重点的に学習します。
実際立式の意味を身につけるまで、子どもたちは意外と戸惑います。
たとえば
「バスに7人のっていました。2人おりました。のこりはなん人ですか」という問いに
7-5=2 と回答したり
また「むしが7ひきいました。6ぴきにげました。のこりはなんびきですか」という問いに
7-1=6 という式をたてたりします。
これは、式にあらわすとはどんなことかということが理解できていないからです。意味を理解したうえで練習が必要になってきます。この基礎的な立式の練習を丁寧に学習することで、自然と立式の意味が身についていきます。
逆に、ここを効率よく形式的に出てくる数字だけをあてはめて学習するタイプの練習をしていると応用が利かなくなってきます。文章が少し長くなるとお手上げ状態になるというのは、それが原因です。
この文章題シリーズの特徴は
・各学年が2~4分冊
・1ページあたり5分でできる内容
・スモールステップでレベルアップしている自学自習できる
です。
このプリント学習することで、計算力だけではないさんすうの力が身につきます。
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