教育を熱く語れる経営者になる

40年前その青年は、就職浪人の身でアルバイトを探していた。たまたま友人の紹介で幼稚園の園長から園児への運動指導のアルバイトを頼まれた。運動も得意だったので、軽い気持ちで運動指導に出向くことに。
当時、幼稚園で専門に運動指導することもない時代だ。

青年は、年中と年長の2クラスを指導して、園をあとにした。
すると、1週間もしないうちにその園長から連絡が入り、また指導に行くことになった。
「こんなだれでもできる園児の体育指導を続けても自分のプラスにもならない。今回だけでやめにしよう」という気持ちで園に向かった。

園の近くまで来ると、園の方向から園児の声が聞こえてくる。
園の前に大勢の園児が集まっているのだ。歓声をあげながら手を振っている。
園児が待っている大切な誰かと一緒の時間になったのだろうと、後ろを振り向くとだれもいない。園児は青年が来るのを心待ちにしていたのだ。

2回目の指導が終わって帰るとき、多くの園児が「また来てね」「ぜったい来てね」と叫ぶように声をかけてくる。
園長から「君の体育指導はすばらしい。ぜひ仕事にしなさい」と言われた。

それから40年、一途に幼児の体育指導に取り組むことに。
いまでは正社員500名を超える公開企業に。
いまでも時間を作り指導現場に出向く経営者だ。
「こどもの成長に貢献できる仕事につけてこんな幸せなことはない」
と、70歳を超えて現役で仕事に取り組んでいる。
最近取引先の紹介で知り合った社長の実話だ。

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